最近のUKのテレビ事情はさっぱりだったのですが、この間たまたま「Gogglebox」という番組を見て、こんな番組があるんだ!と、とにかくびっくりしてしまいました。
というのもこの番組、テレビを見ている一般人をひたすら映すというもの。UK各地の様々な家庭(ファミリー、親友同士、ゲイカップル、老夫婦・・・などなど)で、それぞれが好き勝手なことを言いながらテレビ番組を見ている様子がランダムに流れます。あるのは必要最低限のナレーションのみ。
最初に番組内容を知ったときは正直、これってアリ?って思いました。絶対おもしろくないと思ったのですが、見てみたら、これが絶妙に面白い。笑 クセになるというか、後からじわじわくるというか・・・くだらないと思いつつ、つい見てしまうあの感じです。
ちなみに私がこれを見たきっかけは、セレブリティスペシャルと題して、ノエル・ギャラガー、ケイト・モス、ナオミ・キャンベルの仲良し(笑)3人が、ロンドンのとある一室で自由にテレビを見る様子を、他の一般家庭の映像と一緒に流したもの。これがもう最高に面白かった。声を出して笑わずにはいられません。
英国のスーパースター達と一般家庭をまったく同じレベルで映し出していて、それに違和感を感じさせないところがすごい。完全なone of us感で、テレビを見る姿は誰も同じ、ということなんでしょう。
気になったので調べてみると、放送開始は2013年3月からですが、かなり人気番組のようで2014年11月現在すでにシリーズ4を放送中。2014年のBAFTA TV Award(英国アカデミーのテレビ賞)で賞を受賞するほど!こんな一見手抜き(笑)番組がここまで人気なんて、すごいというかなんというか。
これ、USのLaguna Beach/The Hillsに始まり、リアリティー・ショーものが世界的に人気になり、だいぶ下火になってきたとはいえ、まだくすぶっているような状況で、この番組はリアリティー・ショーの究極系というか、ここまで来たかという感じがしました。
これまでのリアリティーものは、本物っぽい作りものを見せて、半セレブの(作られた)日常を覗かせて親近感と憧れを助長させるのが主流でしたが、このGoggleboxは、テレビの前に鏡を置いて、「あなたはあなたを見ているんです」と言って開き直っている感じ。ここまでストーリー性皆無のテレビ番組は今までなかったのでは?しかもこれをウィークリーでやっているのがすごい。(とはいえ本当に好き勝手やっているのではなく、面白いところを絶妙にピックアップする編集のセンスを感じさせます。)
この斬新さでいつまで人気が持つのかは未知数ですが、そして毎週欠かさずみたい!とは思いませんが、テレビつけてやっていたらやっぱり見てしまうでしょうね。そんな不思議な魅力を持つGoggleboxに注目です。
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